【NYCAインタビュー Vol.3】撿﨑茜さん ~自分に合うものを見つけること。それが就活大成功の秘訣!~
Naomi Osawa
撿﨑さんが、満足度の高い就職を実現(=就活大成功!)できた背景にあったのは・・・・・?
これから就活をスタートするみなさん、就活中のみなさん、ぜひ最後までお読みください!
インタビュー・原稿 By NYCAライター 阿部由季
Q: 撿﨑さんのニューヨーク留学と就職活動について、簡単に教えてください。
高校卒業後にNIC International College in Japanに入学し、1年間留学に向けて英語の勉強をしていました。2012年の春に渡米。最初はカリフォルニア州のディアブロバレーカレッジのサマースクールに行っていました。
2012年の秋にニューヨークシティ郊外のロックランドコミュニティカレッジへ入学。一般教養と編入に向けた授業を受けていました。また体育会系の女子バスケットボール部に所属していました。2014年の秋にニューヨーク州立ビンガムトン大学に編入学し、2016年5月に心理学専攻で卒業しました。
大学卒業の直後に日本に帰国し、数ヶ月の就職活動を経て、2016年の10月に都内のソフトウェア関連会社に入社しました。
Q: 撿﨑さんが就職活動を始められたのはいつ頃でしたか?
本格的に始めたのは、2016年の1月頃です。冬休みが終わり、日本国内の就活が解禁となる3月に乗り遅れないようにするために大学生最後の学期になって焦りだしました。
当時は焦りもありましたが、焦ってもしょうがないので、帰国してすぐに活動できるよう準備しておこうという気持ちでしたね。
大学に来てくれる就活エージェントを通して、おすすめ企業の会社説明やインターンの紹介をしてもらったり、またWeb説明会にも積極的に探して参加したりするようにしていました。
2015年の11月に開催されたボストンキャリアフォーラムにも参加し、面接を何社か受け、説明会にも行きました。しかし本腰を入れたものではありませんでした。
Q: 今の会社にはどのようにして出会ったのでしょうか?
大学で開催された、日本人留学生向けの就活セミナーにて紹介してもらいました。IT業界には当時興味がなく、最初は「行ってみるだけ行ってみるか」という気持ちで説明会に参加しました。
大学での説明会で以下のようなポイントに興味を持ちました。メーカーでありつつ、海外から良いものを日本に持ってくる商社のようなこともやっていること、性別・学歴・国籍に関わらず平等に評価されること、結果だけでなく過程も重視する、日系と外資系の良いとこ取りのような評価制度があることです。
これが今の会社との最初の出会いでした。
Q: 様々な会社を受ける中で、今の会社への入社の決め手はどのようなものだったのでしょうか?
制度面の充実が大きな決め手になったと思います。職種にはこだわりがなかったため、働く環境と一緒に働く人に重点を置きたいと思っていました。
現在の会社は女性で管理職に就いている方が4割もいらっしゃいます。性別や国籍関係なく、実力をきちんと評価してくれる環境が大きな魅力に感じました。面接をしてくださった執行役員の方も、最初は派遣社員として入社されたと聞いて驚きました。他にもこのように実力で上に上がっていくことを体現している方が多いです。
また実際に社員の方と話す機会を設けていただけたことも入社の決め手の1つです。働くことをイメージするために、私は人事の方だけではなく、社員の方と話すことにこだわっていました。実際に働くとなると、人事の方と仕事をする機会はそんなに多くないと思うんです。
内定をいただく前に、社内イベントに呼んでもらいました。その際に多くの社員の方と話すことができたことが自分の中で「ここに行こう」と思えたんだと思います。
Q: 就職活動での準備は具体的にどのようなことをされていましたか?
エントリーシートを書くことには特に力を入れました。
エントリーシートは先輩からサンプルをもらって参考にしては、何度も書いていました。書けば書くほど、書くスピードも文章の精度も上がります。とにかく書く量を増やすことにフォーカスしていました。たくさん書くうちに、自分が何を伝えたいのかもわかってくるので、情報整理にも使えましたね。
Q: 就職活動で大変だなと思ったことはありましたか?
自己分析が大変でした。これまでは自分の長所や短所を考えたこともなかったです。大学でも勉強と部活動しかやっていなかったので、何をアピールしたらいいんだろうと思っていました。
そのためよく友達に自分のことについて聞くようにしていました。自分では普通のことだと思っている自分のことでも、周りからはすごいと思ってもらっていることって実は意外と多いものなんです。自分が思うことと、周りから見てどう思うかは違うんだなと認識するいいきっかけになりました。人となるべく多く話した方がいいですね。
またボストンのキャリアフォーラム前は、試験前でもあったので、就活準備と試験勉強でとても大変でした。睡眠時間も毎日2〜3時間しか確保できなかったですね。しかし周りの友達がDean’s List(成績優秀者リスト)に名前が載る人が多く、みんなが就活も勉強も頑張っている姿を見るとモチベーションが上がって感化されました。友達がいたからこそ頑張れたのかもしれません。
Q: バスケットボール部に所属していた経験は就職活動や現在の社会人生活でどのように生かされていると思いますか?
会社で評価される軸が、実力主義だと言われても怖気付かなくなったことは大きな変化だと思います。アメリカの部活は実力主義でした。その空気感を常に感じながら活動していたためです。
「最初はわからないことだらけだから、とりあえずやってみる。うまくいかなかったら相談してみる。」これは私がバスケ部での経験を通して学び、今の社会人生活での考えの礎になっていることです。
初めてバスケ部に入った時は、日本で同じスポーツをやってきていても、やる国が違うだけで大きな違いと戸惑いを感じていました。英語がうまく聞き取れないことも沢山あります。試合中のコーチの指示が理解できなくて、それが失点に繋がってしまったこともありました。チームメイト同士のスラングの英会話も最初はちんぷんかんぷんでした。
しかし分からないことは、聞けばみんなが優しく教えてくれました。そのおかげで、わからないことに対するストレスはどんどんなくなっていき、部活も楽しいと思えるようになりましたね。ここで学んだ経験は、今の会社での業務でも生かされています。
Q: 留学や部活動の経験を通して、自分の心境の変化はありましたか?またそれが就職活動に反映されましたか?
企業の規模や名前にこだわらなくなりました。もともとは就職するなら名の知れた企業の方が安心だと思っていました。しかしこの考えは留学生活で変わりました。アメリカの大学は、無名の大学でも教育制度が素晴らしいところはたくさんありますよね。
それと同じで、日本でも会社の知名度や規模がすべてではないと思いました。ネームバリューを気にしなくなったんですね。またスタートアップの講演を聴いて、無名でもすごいことをやっている人たちがたくさんいることを知ったこともありました。自分に合ったものを見つけようとすること、物事の本質を考えることにフォーカスするようになりました。
Q: これから就職活動する学生への応援メッセージやアドバイスをお願いします。
最初のうちは業界を絞らずに、少しでも引っかかるキーワードがあれば、説明会や面接に行ってみることをおすすめします。視野は広くすることに越したことはないと思っています。周りに「あなたにはこの業界は向いていない」と言われることもあるかもしれません。それよりも実際に説明会に行ったり面接を受けたりしてから、身をもって合わないことを体感するべきなのではないでしょうか。
自分の足で説明会や面接に行き、実際に企業の人と話し、自分の目で自分はその業界が合っているのかどうかを確かめてくることが大事です。そのような経験を繰り返すうちに、なぜその業界が自分には合わないのかということも自分の言葉で言えるようになるからです。自分で体感しないと、自信も持てないです。就職活動ではこの習慣を多くの方に持ってもらいたいです。